2018/02/22

「医療について、いっしょに考えてみませんか」PART10報告

| by 事務局長
「医療について、いっしょに考えてみませんか?」PART10        H30.02.10
「日本の医療制度と医療情報を考える」  増田英明氏

 からだとこころの発見塾の医療講座も10回目を迎えました。
今回は、日本の医療と海外の医療との比較、特にベトナムの医療の状況についてお話しいただき、更に新聞の読み方や医療情報を読むときのポイントなど国際医療センターの上級研究員である増田英明氏にお話を伺いました。
日本の医療制度の特徴であるフリーアクセス、皆保険制度、開業の自由、民間医療機関中心の医療提供体制の4点が特徴であると理解していたのですが、ドイツ、フランスが社会保険制度を取っていて、ドイツは外来では自己負担がなく、フランスでは30%負担と日本と同一であることが分かりました。ただし、ドイツで診察を受けた患者は、窓口で全額を負担し、償還されるということです。イギリスは、国営の医療サービスが受けられ、原則自己負担がないですが、国が診察するクリニックを決めているため、かなり受診するのを待つ必要があるとのことでした。
スウェーデンも税負担で医療費を賄っており、やはり、国民の税金負担率が高いとのことでした。
アメリカでは65歳以上の高齢者、障害者が対象のメディケア、低所得者対象のメディケィドという保険制度があるのですが、多くの国民は保険制度もなく自分から民間保険を活用しているとのことでした。
多くの国で、医療体制や保険制度がそれぞれ異なっていることをお話しいただきました。
ベトナムの医療については、日本の医療と比べ、医師数、看護師数、薬剤師数も少なく、一つのベッドに2人休むなど、またまだ医療施設や医療については発展が望まれると思いました。
増田氏は、以前勤務していたメディアでヘルスケアコミュニケーションを担当されていたことから、メディアの実態についてお話しされました。私たちがメディアの情報を受けとるときは、メディアなりの事前のストーリーがあること、時間的、紙面的な制約があり、建前と現実のギャップがあることを理解した上で受け取ることが求められると説明されました。つまり、現実を構成する一部ではあるが全てではないことを理解する必要があると述べられました。私たちにとっては、日々受け取る情報がいろいろな意味合いを持つことに衝撃を感じながらお聞きしました。

本講座の特徴であるトークセッションでは、増田氏の情報リテラシーの説明を受け、もっとも重要なのは患者自身が持つ患者力であること、自身の身体を自分が守るために自分から医療者に働きかけることが重要だということ、新聞を読むときは署名記事であれば信頼につながりやすいことを理解した、など、有意義な意見がいくつも出されました。また、トークセッションが和気あいあいとしたムードで長い時間話し合えることが良かったとの声もありました。
私たちは、医療講座の回数を重ねるごとに現状の医療を理解し、医療制度を理解することで、少しずつ賢くなっていっているのではと思います。(理事長 坂本)


13:31 | 医療を考える会報告